学校長だより

夢きよく 道はるか 第2号

この間の話の続き

東中学校の609名の生徒の皆さん、元気にしていますか?
この間の話の続きをします。
実は遠征に行こうとしていたのは、伊豆大島でした。答えてくださった先生は、もともと伊豆大島の生まれではなかったのですが、赴任し、島の風土を気に入って、ずっと伊豆大島で勤務なさっていた先生でした。こちらに来てくださった時、駅までお見送りをすると、感激して、「僕には何もできないから、1曲島の歌を歌います。」と言って、その場で歌い出し、あたたかい人の輪をつくってしまうような人間味あふれる先生でした。
その先生のバレーボールのチームは、決して強いチームではありませんでした。その頃のルールでいうと、私のチームに15-0で負けてしまうようなチームでした。でも、とても不思議なことがありました。それは、試合の終盤になり、14-0というような状況になると、どうしても子供たちのプレイが雑になったり、表情が暗くなったりするのですが、伊豆大島のチームの生徒の声の大きさは変わらず、元気はより増していくような気がしたのです。
「この子たちは、どうしてそうできるのですか?」、伊豆大島の先生に尋ねてみると、「今は少し変わってしまったのですが、この子たちは遠征をするために、油を取るための椿の実を拾い、それで遠征費をつくっていたんです。だから、貴重なこの機会に下を向いている時間なんてないんですよ。」と答えてくださいました。
1つのラリーに対する想いが、私のチームとは違いました。どんな状況も大切にする姿勢は学ぶべきもので、大きな力を生み出します。事実、2日間の遠征を終える時には、セットこそ取れないものの、15-12や13というような大接戦を演じるようになっていました。
臨時休業中の今も、大切な時間です。だからこそ、一人ひとりが何をすべきか考え、想いつづけましょう。

保護者の皆様、本日より始まりました課題や書類等配布に伴う来校へのご協力、本当にありがとうございます。

校 長 鈴 木 仁

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